ミクロマン -G線上のアリア-

これはミクロマンの、長い長い物語の、あまたある物語のうちの、ほんのひとつにしか過ぎない。

2022-01-01から1ヶ月間の記事一覧

次回予告(4)+【登場人物&メカの紹介③】

【登場人物&メカの紹介③】 人物◆M-122マイケル(男性ミクロマン) “乗物をあつかうのがうまく、パイロットの腕は抜群” (当時の商品解説より)。 M12Xグループの一員で、ミクロスーツがブルーとホワイトのツートンカラーをしている。 Iwaki基地一番の豪快さ…

第3話・神隠しがやってくる<後編>

――週の終わりが近付いてきている。綾音たちのクラスはいま、校庭でドッジボールを行っていた。金曜日の今日、4時間目は体育の授業であった。 運動が得意な綾音はドッジボールが大好きで、いつも張り切って相手チームにボールをぶつけていたが、その日はいま…

第3話・神隠しがやってくる<前編>

『通りゃんせ 通りゃんせ ここはどこの 細通じゃ 天神さまの 細道じゃ ちっと通して 下しゃんせ 御用のないもの 通しゃせぬ この子の七つの お祝いに お札を納めに まいります 行きはよいよい 帰りはこわい こわいながらも 通りゃんせ 通りゃんせ』 ――綾音は…

次回予告(3)+【登場人物&メカの紹介②】

【登場人物&メカの紹介②】 人物◆磐城 綾音(いわきあやね/9歳・女性) この物語の人間サイドの主人公。ロングヘアの小学3年生。性格はとても明るく、正義感が強い。ユーモアも持ち合わせているのだが、物事をはっきりと言うところがある直情的なタイプだ。…

第2話・廃墟の亡霊<後編>

午前中の一時間、綾音と辰巳は近辺の自然の中で大いに遊んだ。お昼時になると祖母に呼ばれ、皆で昼食をとる。疲れてきていた辰巳は瞼が重く落ち始め、食べ終わると同時に横になり眠り始めてしまったのだった。 これ幸いにと、綾音はマックスとミクロ・ワイル…

第2話・廃墟の亡霊<前編>

「行くところがないなら、うちに居てもいいんだよ!」ミクロマン・マックスは、綾音と辰巳の強い勧めもあり、しばらくの間、子供たちの家・磐城家にやっかいになることにした。早速、動き出したいのはやまやまだったが、いわきの様子は勿論のこと、世の中の…

次回予告(2)+【登場人物&メカの紹介①】

【登場人物&メカの紹介①】 人物◆M-124マックス(男性ミクロマン) “宇宙中の事、特に銀河系の事は仲間で一番詳しい”(当時の商品解説より)。 この物語のミクロマンサイドの主人公。M12Xグループの一員で、ミクロスーツがイエローとホワイトのツートンカラ…

第1話・2011破滅の日<後編>

手薄となったミクロマンIwaki基地をたったひとり全力で守るマックスの戦いぶりは、目撃した仲間たちによって後に「魔神の如き猛者ぶりだった」と広く伝えられることになる。基地を襲ったアクロイヤーならびにアクロ兵の70%を殲滅、量産型ジャイアントアクロ…

第1話・2011破滅の日<前編>

福島県いわき市――。福島の浜通り南部に位置する、県でも最大の人口ならびに面積を誇る太平洋に面した中核市である。山間部や丘陵地が非常に多く、国際貿易港である小名浜港を筆頭に、11ヶ所の港があちこちにばらけて存在しているのが特徴だ。街と街の間には…

次回予告(1)

マックス「姿を見られてしまったのなら、 もう隠しようがない。 怪しいものじゃない、 僕は・・・ “ニク”ロマン!! 子供たちの警戒心を解く為、マックスは笑いを取ろうと キャラにもないことをしていた・・・! 辰巳「ちっさくて、わかりづら~ッ」 綾音「怪…

プロローグ・2021復活の日<後編>

ふたりに続いて、アッ! と小さく声を上げる者があった。 身長10㎝の宇宙船クルーだ。 オモチャではなく、まるで生きているように見える彼は、驚いた顔でふたりを見ている。 「こ、小人⁈ もしかして、オモチャなんかじゃなくって本当に生きているの⁈」綾音は…

プロローグ・2021復活の日<前編>

2021年初頭のとある日曜日――。 綾音(あやね)はその日、弟の辰巳(たつみ)と共に母親に連れられ、太平洋に面した“三崎公園”という地元のシーサイドパークに遊びに来ていた。 日曜日だがひと気は少ない。9歳になる綾音と4歳になる辰巳がいかようにふざ…